一戸建て住宅を新築するとなると、家づくりの打ち合わせや設備・仕様の決定などやらなければいけないことが目白押しです。
家事や仕事、育児など日常の生活も普通に続いていますので、念願のマイホームのためとはいえ大変な日々が続きます。
余裕がないとつい忘れてしまいがちなことのひとつが、引っ越し先でのあいさつまわりです。
適切なタイミングで近隣の方々にあいさつをすることで第一印象が良くなり、今後の生活にかかせないご近所との円滑な人間関係を築きやすくなります。
ここでは、一戸建て住宅を新築するならどのタイミングであいさつをすればいいのか。
手土産の選び方や注意点も解説します。
一戸建て住宅の新築時にあいさつをするタイミングは?
一戸建て住宅の新築時にあいさつをする主なタイミングは「工事着工前」と「引っ越し前」です。
それぞれ、あいさつの目的を頭に入れておきましょう。
あいさつのタイミング1:工事着工前
一戸建ての新築工事中にはたくさんの作業員や車両が行き来し、どれだけ細心の注意を払いながら作業をしても少なからず騒音や振動が発生します。
工事を始める前にあいさつをして、工事の期間や時間帯などを知らせておくことで、近隣に住む人々の不安をある程度取り除き、クレームを防ぐことができます。
建て替えや古家付きの土地を購入して解体工事が必要な場合はその前に、まっさらな土地に建てるのであれば地鎮祭が終わったタイミングで、あいさつをすると良いでしょう。
なお、工事着工前は、施工会社がタオルなどの粗品を準備してあいさつに行くケースが一般的です。
その際は、プラスアルファで手土産を準備する必要はありません。
施工会社の担当者とともにあいさつ回りをすることで、担当者の名前や連絡先とともに工事内容もスムーズに伝えることができます。
あいさつのタイミング2:引っ越し前
建物が完成して引っ越しをする際にも、改めてあいさつに行きます。
引っ越し当日にはトラックや作業員の出入りが増えて迷惑をかける恐れがあるので、引っ越し前のあいさつがベストです。
遠方からの引っ越しで事前に足を運ぶことが難しい場合は引っ越しの当日に「ご迷惑をおかけしました」の一言とともにあいさつをしたいところです。
遅くとも引っ越して一週間以内にはあいさつを済ませましょう。
なお、留守であいさつができなかった場合は、時間帯や日にちを改めてあいさつをします。
長期の不在で何度も足を運んでもあいさつができない場合は、手土産にあいさつ状を添えて郵便受けに入れるなどの方法で、引っ越してきたことを伝えておきましょう。
一戸建て住宅の新築時にあいさつをする際の手土産
工事着工前のあいさつは一般的に施工会社が粗品を準備しますが、引っ越しの際は自分で手土産を準備しなければなりません。
手土産の相場は、500円~1,000円程度。
町会長や自治会長など、よりお世話になる方に対しては1,500円~3,000円程度の手土産を準備する場合もあります。
タオルや洗剤、地域指定のゴミ袋といった生活用品や、お茶や紅茶、コーヒー、スイーツといった飲食できるものなど、消耗品が基本です。
遠方から引っ越しをする場合は、元々お住まいの地域で人気のある銘菓などを準備すると、あいさつ時に会話が弾むきっかけになり、おすすめです。
ご近所の方々とは、初めて会うケースがほとんどです。
好みや事情も分からないので、好き嫌いの分かれるものや香りが強いもの、アレルギーが気になる食材も避けた方が無難です。
相場からかけ離れた高価な価格の手土産も、相手に気を遣わせてしまうので避けましょう。
一戸建て住宅の新築時にあいさつをする際の注意点
一戸建て住宅の新築時、近隣にあいさつをするにあたり、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。主な注意点を見ていきましょう。
新築時のあいさつに関する注意点1―あいさつする範囲
どこまでを「近所」と捉えるか、両隣と向かいは最低限として、どこまであいさつをすべきか判断に迷うこともあるでしょう。
都市部の住宅が密集しているエリアでは、少し離れた場所にある家も騒音や振動などの影響を受ける可能性があります。
あいさつを行う際、一般的な道路沿いにある住宅の場合は両隣と向かいの3軒、真裏の住宅にも足を運びましょう。
隣家との距離が近い場合は、真裏の住宅の両隣まで範囲を広げるとより安心です。
角地の場合は両隣に加え、住宅が面している2つの道路それぞれの、向かいに建つ3軒にあいさつします。裏側にも住宅がある場合は、合わせてあいさつを検討しましょう。
なお、町内会に加入する場合、同じ町会の人にはあいさつが必要な場合があります。
まずは町会長にあいさつをして、どの家にあいさつをすべきか相談をしておくと安心です。
新築時のあいさつに関する注意点2―あいさつする時間帯
一戸建ての新築工事前と引っ越し前、いずれにあいさつをする場合も、早朝や深夜、昼食や夕食の時間帯は避けた方が良いでしょう。
10時から11時台、13時から16時過ぎが目安です。
新築時のあいさつに関する注意点3―迷惑をかける可能性を事前に伝える
赤ん坊の泣き声や小さな子どものはしゃぐ声、ペットの鳴き声など、大きな音を発してしまうリスクが高い場合は、あいさつのタイミングでその旨を伝えておきましょう。
どれだけ気を付けて過ごしていても、大きな音を立ててしまう可能性はありますし、迷惑をかけてしまったとき、事前に「ご迷惑をおかけするかもしれません」と一言伝えてあれば、ある程度の理解を示してくれる可能性があります。
後々でトラブルに発展することがないよう考慮することが大切です。
新築時のあいさつに関する注意点4―あいさつは夫婦そろって訪問
新居に夫婦で住むのであれば、あいさつ回りはできるだけ夫婦そろって行います。好印象なだけでなく、顔を覚えてもらうことでその後のご近所づきあいが円滑になります。
何らかの事情で夫婦そろってあいさつに行くことが難しい場合は、世帯主があいさつに行くと良いでしょう。
また、初対面の相手に不信感を与えることのないよう、あいさつの際は極端にラフな格好を避け、清潔感のある装いを心がけましょう。
新築時のあいさつに関する注意点5―手土産にはのしを付ける
引っ越しのタイミングで渡す手土産には、のしを付けるようにします。
お祝い全般で使用できる、赤と白の蝶結びの水引が印刷された掛け紙を使用し、上には「御挨拶」、下に姓を記載します。包装紙の外側に付ける「外のし」にして渡しましょう。
表書きや名入れが印刷済みの外のしを準備してくれる店舗も多いので、手土産を購入する際に依頼すると良いでしょう。
新築時のあいさつ まとめ
新たな土地で一戸建て住宅を新築する場合、あいさつのときに初めて近隣に住む人々と顔を合わせることになります。
近所にどんな人が住んでいるのかを知ることは大切ですし、第一印象が良ければその後も良い関係を築きやすく、ご近所づきあいが成功する第一歩となります。
また、何か困ることがあったときに助けを求めたり、災害時などに協力し合ったりしやすくなるでしょう。
建て替えなどのケースで既にご近所づきあいがある場合も、着工前のタイミングであいさつをしておくことで、騒音や振動などによるクレームリスクを軽減できます。
「面倒だから」「時間がないから」と先延ばしにせず、ベストなタイミングであいさつをすることを心がけましょう。
この記事の執筆者
このブログの担当者 岡本 芳大
都島区・城東区の売却担当エージェント
業界歴 2年
保有資格:宅地建物取引士
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