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【初心者向け】贈与税とは?110万円の非課税制度・計算方法・不動産贈与の注意点を解説

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里深 隆司

筆者 里深 隆司

不動産キャリア11年

不動産のことなら私にお任せください!
一貫してサポートさせていただきます。

この記事の執筆者

里深 隆司  

都島区・城東区の売却担当エージェント

業界歴 11年

保有資格:宅地建物取引士・住宅ローンアドバイザー・損害保険募集人

お客様に満足いただけるよう、親身になってサポートいたします。

都島区・城東区の不動産売却は特に自信があります。

不動産(空き家)、相続のお悩みもお気軽にご相談ください。

多数の売却相談を頂いております。



前回のブログでは、意外と知られていない
不動産における『譲渡』についての
解説をさせていただきました。
前回のブログはこちら

「贈与」「相続」「譲渡」の3つで
かかる税金の名前がガラッと変わる、
というところまでお伝えしましたよね。

「言葉の意味はわかったけれど、
じゃあ具体的に税金はどれくらい違うの?」

と気になった方も多いはず。
そこで今回は、前回の続編として
『贈与税』の詳しい仕組みと、
損をしないためのポイントを
どこよりも分かりやすく解説します!
SECTION 01

贈与税について

前回のブログでも少し触れましたが、
生きているうちに財産や不動産などを無償で
譲り渡すことを贈与といいます。
そしてこの時にかかるのが『贈与税』になります。

それではまず、贈与税がどんな時に
どうやってかかってくるのかを見ていきましょう。

SECTION 02

贈与税がかかる条件

まず基本として贈与税は
1月1日〜12月31日の1年間でもらった
財産の合計が110万円を超えたときにかかります。

この110万円というのは
贈与の合計額に対してのものです。

たとえば父親と母親から
それぞれ100万円を贈与された場合、

【贈与合計200万円】ー【控除額110万円】
=90万円

この90万円に贈与税がかかってきます。
父親と母親のそれぞれから贈与された額が
110万円以下であっても、贈与者ごとに
個別で控除されるわけではありません

「じゃあ毎月の仕送りや学費も110万円を
超えたら税金がかかるの?」
と心配になりますよね。
結論から言うと仕送りに贈与税はかかりません。

贈与税のルールでは、家族間で必要な

生活費や教育費として渡されるお金は

非課税と決められているからです。


ただし、どんな仕送りでもセーフというわけではなく

以下の場合は贈与税がかかってしまうので

注意が必要です。


✖ 贈与税がかかってしまう仕送りの例
①数年分の生活費や学費を
『一括』で受け取ったとき
仕送りは必要な都度、
その都度渡すというのがルールです。
例えば4年間の大学費用と一人暮らしの家賃として、
最初にまとめて500万円などを口座に振り込むと
贈与税がかかる対象になります。

②仕送りしてもらったお金を
貯金したり、株を買ったりしたとき
生活費として貰ったはずのお金を使わずに
貯金口座に残したり、投資に回したりすると
それは生活費ではなく財産の贈与と
みなされて税金がかかります。

③仕送りで高級車やブランドバッグを買ったとき
『生活費とはいえない高額な買い物』
は、生活費とは認められません。

そしてこの贈与税。
前回ご紹介した3つの税の中で
『最も税率が高く設定されている』
という大きな特徴があります。
SECTION 03

なぜ贈与税は高い?

日本の贈与税は、最高税率がなんと55%と
税金で半分以上も持っていかれます。
しかし、これには国の意図があります。

贈与税が高い理由は、生前贈与を利用して
相続税を不当に回避することを防ぐためです。

もし贈与税がほとんどかからなければ、
お金持ちは亡くなる前にすべての財産を
子供や孫に配り終えてしまいます。
そうなると本来かかるはずの相続税が
課税できなくなってしまいます。

これを防ぐために国は「生きている間に誰かに
財産をあげるなら重い税金をかけますよ」
というルールにしました。

そしてこの高いハードルがあるからこそ、
贈与税は次の目的を担うことができています。

➡一部の人に過度に財産が集中するのを防ぎ、
富の再分配を促す(経済的な公平性)

生まれ育った環境の違いだけで
経済的な格差が無限に広がっていかないよう、
税として集めた富を教育や社会保障へ再分配して
全員のスタートラインを整えるために、
贈与税の高い税率は必要不可欠な
防衛線になっているのです。

「でもどっちにしても税金がかかるなら
贈与なんてする意味ないじゃん!」

そう思う方も多いはず。
ですが、ここに大きなポイントがあります。
確かに、一気に何千万円も渡そうとすると
高い贈与税がかかります。

しかし、贈与税には
「毎年110万円までなら税金がゼロ(非課税)」
というルールがありましたよね。

相続税は亡くなった時点の財産に
一度に課税されてしまいます。

元気なうちから10年、20年と時間をかけて
『110万円ずつ』家族に財産を移しておけば、
将来かかるはずだった相続税の対象(親の財産)を
合法的に大きく減らすことができるのです。

つまり、贈与税という仕組みは
「一気に渡すと大損するけれど、時間をかけて
計画的に使えば最強の節税対策になる」
という二面性を持っています。
SECTION 04

贈与税の計算方法

それでは110万円を超えたら具体的に
いくら税金を払えばいいのでしょうか。

 ここからは国税庁の計算方法に沿って
贈与税の計算方法を3つのステップで解説します。

↑画像をタップすると国税庁公式サイトに移動します


ステップ①1年間でもらった合計金額
から110万円を引く
もらった合計額 - 110万円 = 課税される金額

ステップ②どちらの税率が適用されるか確認
ステップ①の金額に税率をかけるのですが、
贈与税には一般税率と特例税率の2種類があります。


■特例税率
父母や祖父母などの直系尊属から、
その年の1月1日時点で18歳以上の子や孫へ
財産を贈与する際に適用されます。
通常の一般贈与よりも税率が低く設定されており、
税負担を大幅に抑えることができます。

※直系尊属とは

直系尊属とは本人から見て父母、
祖父母、曾祖父母など、直通する系統で
自分より上の世代にあたる血族を指します。
具体的には自身の両親やそれより上の先祖、
および養父母が含まれます。
兄弟姉妹や配偶者の親などは含まれません。

■一般税率
直系尊属以外からの贈与、
または18歳未満の人が直系尊属から受ける
贈与に対して適用される税率です。


ステップ③速算表を使って税金を出す

【特例税率】


【一般税率】


例:18歳以上の子供が親から
500万円をもらった場合

18歳以上の子供が親から500万円を
もらった場合は特例税率を使います。

500万円-110万円=390万円
390万円×15%-10万円=48.5万円
納める税金は『48.5万円』になります。
SECTION 05

不動産を贈与された場合


土地や建物といった不動産も
経済的価値のある財産です。
そのため、無償でもらえば贈与税の対象となります。

■不動産の価値はどうやって決まる?
贈与税を計算する際、不動産の価値は
実際の売買価格ではなく
国が定めた『財産評価額』を基準にします。

建物:毎年送られてくる
納税通知書に記載されている
『固定資産税評価額』が
そのまま基準になります。

土地:国税庁が公表している
『路線価』を基準に計算します。

この土地と建物の評価額を合計した金額から、
基礎控除額を差し引いた金額に対して、
贈与税が課税されます。

例:評価額2,000万円の不動産(土地・建物)を
そのまま贈与された場合

パターンA:18歳以上の子が、
親から実家を贈与された場合
2,000万円-110万円=1,890万円
1,890万円×45%-265万円=
納める税金は『585万5,000円』

パターンB:夫婦間や、
18歳未満の子が贈与された場合
2,000万円-110万円=1,890万円
1,890万円×50%-250万円=
納める税金は『695万円』

上記の場合ですと、約700万円もの重い贈与税が
現金で必要になってしまいます。

■税金を抑えるための2つの特例
前述のような高額な税金を避けるために、
不動産の贈与では以下の特例を活用するのが一般的です。

①相続時精算課税制度
60歳以上の親(または祖父母)から、
18歳以上の子(または孫)へ
大きな財産を譲るときに使える制度です。

簡単に言うといま払うはずの贈与税をゼロにして、
将来親が亡くなったときに相続税として
まとめて後払いする制度。

この制度の特徴
▶まとまった財産(2,500万円まで)が非課税になる
通常なら高い税金がかかる家や土地も、
累計2,500万円までなら贈与税ゼロで
今すぐ子や孫に譲ることができます。

▶毎年110万円の『基礎控除額』もついてくる
実はこの制度、2024年の税制改正によって
法律が大きく変わり、もらう側にとって
ものすごく大きなメリットとなる
ルールが追加されました。

それが大きな財産を譲り受けた後も、
毎年110万円までなら税金がかからず、
将来の後払いの対象(相続税)にも
ならないという新たな基礎控除です。

改正前は一度この制度を選んでしまうと、
その後に親から数万円のお小遣いや
お年玉をもらっただけでも、すべて細かく記録して
将来の相続税に足し算しなければならないという、
非常に面倒なデメリットがありました。
しかし現在の新しいルールでは、
最初に家や土地を非課税で譲り受けた後でも、
毎年110万円までの贈与であれば
将来の相続税にプラスされることはなく、
税務署への贈与税の申告も一切必要ありません。

▶一度始めたら暦年課税へ変更できない
ここが最大の注意点です。
「やっぱり普通の贈与に戻したい」と思っても
一度この制度を選ぶと途中でやめることはできません。
 その親から財産をもらうときは、
一生この制度が適用されます。


②配偶者控除の特例(おしどり贈与)
長年連れ添った夫婦間で、
現在住んでいるマイホームや、
その家を買うための資金を
贈与したい時に使えるのがこの制度。

通常、夫婦の間であっても、高額な家や土地を
贈与すれば重い贈与税がかかってしまいますが、
この特例を利用すれば誰でも使える
年間110万円の基礎控除枠とは別に、
最大2,000万円まで税金をゼロにすることができます。
つまり、合計で2,110万円までの不動産であれば、
一切の贈与税を払うことなく
所有権を移転することが可能です。

ただし、誰でもすぐに使えるわけではなく
いくつかの厳しい条件が用意されています。

①婚姻期間が20年以上であること

②贈与される財産が自分が住むための
マイホーム(土地や建物)、
またはそれを買うための資金であること

③同じ配偶者からの贈与で、
過去にこの特例を使ったことがないこと
(一生に一度だけ)

④贈与された翌年の3月15日までに、
その家に実際に住み始め、その後も
住み続ける見込みであること

なお、この特例を使って税金が0円になったとしても
必要書類を添えて贈与税の
申告を行う必要があります。

不動産の贈与は、制度や特例を
知らずに進めてしまうと数百万円単位で
税負担が変わることもあります。

事前に制度を理解し、
ご自身に合った方法を選択することが大切です。
迷った場合は税理士や不動産会社などの
専門家へ相談しながら進めましょう。


Q1. 親にお金を借りただけでも贈与税はかかる?
A. 本当に借金であればかかりません。
しかし条件がルーズだと
贈与とみなされる可能性があります。
返済期限を決めていない、実際に返済していない、
「出世したら返す」といった曖昧な状態では、
実質的な贈与と判断されるケースがあります。

Q2. 基礎控除の110万円を超えたら
全額に高い税金がかかるの?
A. いいえ。
課税されるのは110万円を超えた部分だけです。
年間150万円をもらった場合、150万円全額ではなく、
110万円を差し引いた40万円が課税対象です。

Q3. 手渡しで現金をもらって、
口座に入れず持っていればバレない?
A. その時はバレなくても後から
バレる可能性があります。
手渡しでお金をもらった時点では
すぐに発覚しないこともありますが、
将来、家や車など大きな買い物をした際に
収入に見合わない大金が動くと資金の出所を
確認される可能性があります。
また、親の相続税調査で過去の預貯金の
動きから贈与が発覚するケースもあります。

Q4. 離婚して元配偶者から財産分与や
慰謝料をもらうと贈与税はかかる?
A. 原則としてかかりません。
財産分与や慰謝料は通常、
贈与税の対象外です。ただし、
明らかに金額が多すぎる場合や、
税金逃れの偽装離婚と判断された場合は、
課税される可能性があります。

Q5. 110万円以下の贈与であれば
税務署への申告は不要?
A. 原則必要ありません。
1年間にもらった合計額が110万円以下であれば、
原則として贈与税の申告は不要です。
ただし、110万円は「贈与した人ごと」ではなく、
「もらった人の年間合計額」で判断します。


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