庭では防犯上心配なものも屋上庭園なら置ける
他にも、屋根の上に趣味のスペースを設けるメリットはあります。
これまで庭に置いておくと防犯上心配だった家具や植物も、屋上だと置ける点です。
屋上で気兼ねなく高価な苗を植えたり、好きな物置やテーブル、チェアなどの家具を置くこともできるのは、とても助かるのではないでしょうか。
屋上を緑化すると省エネになる
屋上を緑化することも、省エネ化という大きな魅力があります。
屋上を緑化した場合、屋上の表面温度は真夏に60℃を超えていたのが、30℃ほどにまで下げられるのです。
屋上の表面温度が下がるということは、室内の温度も下がるため、日本の猛暑には最適です。
また、冬は冬で、植物が室内温度を外部に逃がさない役目を果たしてくれるため、屋上緑化がない家よりは、室内が温かいのです。
そうなるとこれまで大活躍してくれていたエアコンの使用も省エネ化できて、家計的にも助かるでしょう。
また、エアコン使用の抑制や植物を育てることは、地球温暖化予防の小さな一歩にもなりえます。
洗濯物が広いスペースで干せる
主婦にとって嬉しいのが、屋上庭園を設置すると洗濯物が広いスペースで干せることではないでしょうか。
バルコニーなどと違って屋上では大きなスペースがある分、寝具などの大きな洗濯物を干すのも何のそのです。
玄関などに干すと盗難が心配な子どもの上靴、スニーカーなども気兼ねなく干せて安心できます。
リビング代わりに使える
屋根の上にスペースを作ることは、リビングスペースが足りない家庭では、リビング代わりにできて便利だという声も聞かれます。
大人も子どもも勉強、作業、在宅ワークなどに使えて開放感も感じられるスペースは、このようにリビング代わりに使うのも、おすすめです。
屋上の農園なら固定資産税がかからない
屋上に庭園を作るメリットはまだあります。
ガーデニングや農作業がしたくて土地を購入すると、毎年固定資産税支払わないといけませんが、屋上にそのような場を設けても、固定資産税は発生しません。
これは、自宅で小さな田畑を耕してプチ農業をしたい人にとっては、とても嬉しいポイントです。
屋上庭園の設置に関する助成金がある
屋上庭園で緑化をする場合は、住んでいる自治体から設置費用の助成金が支給されることです。
これは皆さんがお住まいの自治体によりますが、助成金がある市町村であれば、費用負担が少なくて済みます。
また、屋上緑化の費用を融資してくれるシステムもあるので、調べてみると良いでしょう。
屋上庭園を設置するデメリットは5つ
続いては、マイホームの屋上に庭園を設置するデメリットについて解説します。
デメリットと正しい対策を知っていれば、屋上に庭園を設置した後に困ることもありません。
防水しなければならない
屋上に趣味のスペースを作る場合、しっかりとした防水や雨漏り対策は必要です。
特に土を使う場合は、常に屋根部分に水分がキープされている状態のため、これらの対策が肝心なのです。
もしもこれらの防水や雨漏り対策が十分にされていない場合は、建物に雨水が入ってきてしまい、またたく間に建物がだめになってしまいます。
メンテナンスとその費用が必要
屋根の上にスペースを設けるということは5年~10年、長く持っても15年くらいをめどに防水の塗り替え工事が必要です。
この工事にも費用がかかり、防水の種類や広さなどにもよりますが、30坪ほどの広さだと70万円~100万円がかかります。
他にも、手すりや柵などの補強や補修工事費などもメンテナンス費用に含まれますので、屋根の上に趣味のスペースを設置するなら考えなければなりません。
安全上の対策が必要
屋上庭園には、落下防止の柵(フェンス)、手すりなど、転落を防ぐための対策もしましょう。
ご近所からの目隠しになるタイプが、特におすすめです。
床材によっては防水の効果が確認しにくい
なお、床材に、芝・タイル・ウッドデッキを敷きたいと考えるご家庭もありますが、このような床材は、床下の防水や排水がどうなっているのか確認しにくい点がデメリットです。
そのため、これらの床材を使う場合は、注意が必要です。
特に人工芝は、掃除もしにくく、髪の毛やほこりなどがたまりやすいので気をつけたい素材です。
人工芝においては、温度の上昇を抑える効果も少ないので、よく考えて選びましょう。
重量によっては補強工事が必要
屋根の上に土、植物、ルーフトップなどを置く場合は、重量によっては建物の補強工事も必須です。
この費用のことも、屋上庭園を作る際に計算しなければなりません。
屋上庭園の設置にかかる費用相場や内訳とは?
最後に、屋上庭園にかかる費用相場と、その内訳についてご説明します。
皆さんが夢のスペースを作る際の参考になさってください。
屋上庭園設置にかかる工事費用や総額(30坪の場合)
●屋上を作る費用:250万~300万円
●ベランダから屋上への外階段の場合:100万円前後
●防水費用:70万~100万円
(ウレタン、シート、防水、FRP、アスファルトなど種類による)
●柵(フェンス)の設置費用:14万~21万円
●水栓設置費用:8万~25万円
上記を費用相場と考えて、資金計画をすると良いでしょう。
先述したように、屋上庭園を設置した後は、数年ごとのメンテナンス費用も必要です。