
【初心者向け】不動産を相続したら何をする?相続手続きの流れを6ステップで解説
身内が亡くなり、
深い悲しみや慌ただしさの中で
相続手続きを進めるのは本当に大変なことです。
特に実家などの不動産は、現金のように
パッと分け合えるものではないので、
誰が引き継ぐかで悩むことも多いですし、
手続きを後回しにすると後々
トラブルの元になってしまうこともあります。
しかし、難しく考える必要はありません。
全体のスケジュールさえ分かっていれば、
一つずつ落ち着いて進めていくことができます◎
この記事では、不動産の相続が始まってから
完了するまでの流れを6つのステップで
分かりやすく解説いたします。
STEP 01
遺言書を確認

相続が発生したらまずは
遺言書があるかどうかを探します。
遺言書は亡くなった方が
「自分の財産を誰にどう託すか」
を書き残した人生最後の意思表示です。
それだけに、法律上も非常に
強い力(法的効力)を持っています。
基本的には残された家族の話し合いよりも
原則として遺言書の内容が優先されます。
もし遺言書が見つからなくても、
相続人全員の合意があれば、後述する
遺産分割協議で分け方を決めることも可能です。
STEP 02
相続人を確定させる

次に誰が遺産を受け取る権利を
持っているのか(法定相続人)を明確にします。
これを調べるために、亡くなった方の
出生から死亡までのすべての戸籍謄本を用意します。
法定相続人の順位は以下の通りです。

▶POINT
亡くなった方(被相続人)に配偶者がいる場合、
順位に関係なく常に相続人になります。
第1順位:子(直系卑属)
被相続人に子どもがいる場合、
配偶者と一緒に相続人となります。
子どもが相続人になる場合、
実子はもちろんのこと、
養子や婚姻関係にない相手との間に生まれ、
認知された子も法律上は
子どもとして相続人になります。
第2順位:親(直系尊属)
被相続人に子どもがいない場合、
両親や祖父母などの直系尊属が
配偶者と一緒に相続人となります。
第3順位:兄弟姉妹
被相続人に子どもも親もいない場合は
兄弟姉妹が配偶者と共に相続人となります。
STEP 03
財産目録を作る

亡くなった人が遺したすべての財産を洗い出して
一覧表(財産目録)にまとめます。
財産目録には現金や預貯金、不動産、
株式などのプラスの財産だけでなく、
住宅ローンや借入金、未払いの税金といった
マイナスの財産もすべて書き出します。
これらが一覧になっていることで
初めて、相続税がかかるかどうかや、
相続放棄をするかどうかを判断できます。
特に不動産の漏れを防ぐためには、
以下の書類を確認するのがおすすめです。
①固定資産税の課税明細書
毎年4月~5月頃に、役所から不動産の所有者の
もとに届く納税通知書に同封されている書類です。
固定資産税の課税明細書を見て、
どんな不動産を所有しているか確認しましょう。
②名寄帳の写し
名寄帳とは市区町村が固定資産税の
課税対象となる土地や家を、
所有者ごとに一覧でまとめた台帳です。
亡くなった方がその市区町村内にどんな不動産を
いくつ所有していたかを一度に把握できるため、
相続の財産調査で必ず取得すべき重要書類です。
この名寄帳は不動産所在地の
市区町村役場で取得できます。
STEP 04
遺言書がない場合は遺産分割協議を行う

遺言書がない場合、相続人全員が集まって
誰がどの不動産を引き継ぐかを話し合います。
この話し合いのベースとして使われるのが、
法律で定められた分け方の割合である
『法定相続分』です。

↑法定相続分図解
先述した通り配偶者は常に相続人となります。
例えば、相続人が配偶者と子どもの場合
法定相続分はそれぞれ2分の1ずつとなります。
子どもが複数いる場合は、
子どもの法定相続分である2分の1を
子どもの人数で均等に分けます。
ただし、不動産相続では必ずしもこの割合通りに
きっちり分ける必要はありません。
相続人全員が納得していれば、
相続人の一人が実家を引き継ぐという
分け方でも全く問題ありません。
そして全員の合意が得られたら、
その内容を証明する遺産分割協議書を作成し
全員が実印で押印します。
STEP 05
不動産の名義変更をする

次は法務局で手続きを行い、
不動産の名義を亡くなった方から
相続人へと変更します。
これを相続登記といいます。
相続登記は相続によって
不動産を取得した人が申請します。
そして相続登記は相続人が
相続により不動産を取得したことを知った日から
3年以内に申請しなければなりません。
期限内に正当な理由なく申請しない場合、
10万円以下の過料が科される可能性があります。
忘れずに期限内に手続きを行いましょう。
■相続登記に必要な書類と費用
【費用1】相続登記の必要書類の取得費用

1通あたりの発行手数料は数百円程度ですが
相続手続きでは複数の証明書が必要になります。
例えば戸籍謄本だけでも、
被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本、
相続人全員の現在の戸籍謄本を
集めなければなりません。
配偶者と子どもが相続人となる一般的なケースでも
5~10通程度になることが多く、
本籍地を何度も変更している場合は
さらに多くなります。
【費用2】相続登記の登録免許税
相続登記では登録免許税という税金を
国へ納める必要があります。税額は
不動産の固定資産税評価額をもとに計算されます。
▶固定資産税評価額とは?
STEP3でご紹介した固定資産税の
課税明細書に記載されている評価額のことです。
▶相続の登録免許税の算出方法
固定資産税評価額 × 0.4%
例えば、固定資産税評価額が
1000万円の土地であれば4万円、
7500万円の土地であれば30万円の
登録免許税を納める必要があります。
▶登録免許税が非課税になるケースもある
通常、相続登記では登録免許税がかかりますが
一定の条件を満たす土地については
非課税となる特例があります。
(※2027年3月31日までの期間限定)
主な対象は次の3つです。
①相続で土地を取得した人が、
相続登記をしないまま亡くなった場合
②固定資産税評価額が
100万円以下の土地を相続登記する場合
③表題部所有者のみが登記されている
固定資産税評価額100万円以下の土地を
相続人名義で所有権保存登記する場合
なお、この特例は土地のみが対象で
建物には適用されません。
ご自身が対象になるか判断が難しい場合は
司法書士や法務局へ相談することをおすすめします。
STEP 06
相続税の申告・納付

最後に税金の手続きです。
相続税はすべての相続で
発生するわけではありません。
基礎控除額を超える財産がある場合に
申告・納付が必要となります。
相続税が発生する場合は、
相続開始を知った日の翌日から
10か月以内に申告・納付を行わなければなりません。
期限を過ぎると延滞税などが
課される可能性があるため、
早めに手続きを進めましょう。
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不動産の相続手続きは、
戸籍集めや書類作成など、
慣れない手続きが多く想像以上に
時間や手間がかかります。
大切な方を亡くされた中で、
すべてを一人で進めるのは本当に大変なことです。
「何から始めればいいか分からない」
「自分だけでは難しそう」と感じたときは
一人で抱え込まず、司法書士などの専門家に
相談するのも一つの方法です。
専門家の力も借りながら、
無理のないペースで
相続手続きを進めていきましょう。
Q
よくある質問
FREQUENTLY ASKED QUESTIONS
Q1. 相続人の中に連絡が
取れない人がいる場合はどうなる?
遺産分割協議は相続人全員で
行う必要があるため、
連絡が取れない相続人がいる場合は
家庭裁判所での手続きが
必要になるケースもあります。
Q2. 相続人が海外に住んでいても相続できる?
海外に住んでいても相続できます。
ただし、印鑑証明書の代わりとなる
書類が必要になるなど、国内在住の場合とは
手続きが異なることがあります。
Q3. 相続した不動産の
固定資産税は誰が払うの?
固定資産税は原則として、
その年の1月1日時点で登記簿上の
所有者に課税されます。
所有者が亡くなっている場合の納付や
相続人間の負担については、
状況に応じた確認が必要です。
Q4. 相続人に未成年の
子どもがいる場合はどうなる?
未成年者も相続人になります。
遺産分割協議では、
親と子どもの利益が対立する場合、
家庭裁判所で特別代理人の
選任が必要になることがあります。
Q5. 相続放棄をすれば不動産も
相続しなくて済む?
はい。ただし、
相続放棄は不動産だけを
放棄することはできません。
預貯金などを含め、原則としてすべての
相続財産を相続しないことになります。
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